インターネットで使用するアマゾンギフト券の匿名性
インターネットサービスの特徴としてバーチャルな世界であり現実世界とは別の次元で時が流れているような点があると思います。
しかし、ネットショッピングやインターネットバンキングなどバーチャルな世界と現実を繋ぐものも少なくありません。
インターネットのさまざまなサービスでは実名や個人情報を提示することなく利用できるサービスも多くあります。
自分自身ではなく架空の人物として非日常的な生活も仮想空間のなかでは実現することができるのです。
これはインターネットサービス自体が匿名性の高いサービスだからです。
この匿名性の高いインターネットはその性質から犯罪の温床となっているのは言うまでもありません。
amazonギフト券の匿名性
2015年頃からamazonギフト券などのプリぺイドタイプの電子マネーが架空請求詐欺に悪用され詐取される被害が相次いでいます。
なぜこれまで現金を振込や郵送により騙し取っていた詐欺グループがamazonギフト券を悪用するようになったのかといいますと、Eメールアドレスだけで送ることができる利便性に加え本人確認の必要がなく使用できる匿名性がある点です。
Amazonでアカウントを取得する際に必要な個人情報は氏名とメールアドレスのみで作成することが可能です。従って架空の名前とフリーアドレスがあればアカウントを作成できギフト券を使用することが可能ということになります。
そしてamazonギフト券で購入した商品の送り先はどこにでも自由に決めることができるのです。
このような特徴を悪用し詐欺グループは架空の名前でアカウントを取得し購入した商品をあらかじめ用意してあるマンションの空き部屋などに送付し受け取り現金化しているのです。
amazonギフト券が詐欺に悪用されることを防止するためには本人確認がなくても使用できる匿名性に問題があると思いますが、この部分だけを改善したところで別の方法で現金化されるだけなので意味がありません。
詐欺を阻止するためには匿名性だけでなく抜本的な改善が必要と言えます。